星虹堂通信

旧ブロマガ「スローリィ・スローステップの怠惰な冒険」の移転先です

コメディ

コメディアンたちとの再会〜小林信彦『決定版 世界の喜劇人』

小林信彦『決定版・世界の喜劇人』が出版された。 もともと香港映画のホイ兄弟から入ったコメディ好きではあったけど、いわゆるクラシック喜劇に目覚めたのは、中学生の時に実家の書庫で発見した『世界の映画作家26 バスター・キートンと喜劇の黄金時代』が…

平たく言やぁ、意地ってやつだ〜前田啓介『おかしゅうて、やがてかなしき 映画監督・岡本喜八と戦中派の肖像』

2024年は映画監督・岡本喜八(1924〜2005)の生誕100周年。 ということで、年始に出版された前田啓介『おかしゅうて、やがて悲しき 映画監督・岡本喜八と戦中派の肖像』を読んだ。著者は1981年生まれの読売新聞記者だが、映画記者ではなく、文化部で近代史を…

シベ少の新作と上板橋で観た安部公房『友達』

仕事がずいぶん忙しくなってきたので、新作映画もチェックできない日々が続いているが、今月はどうにか演劇を二本観ることができた。 ひとつは、シベリア少女鉄道の新作『アイ・アム・ア・ストーリー』(作・演出 土屋亮一)。 公演が終わっているのでネタバ…

シベリア少女鉄道の新作と『映画 おそ松さん』

この20年、本公演をかかさず観賞しているシベリア少女鉄道の新作『どうやらこれ、恋が始まっている』(作・演出 土屋亮一)を観てきた。 数年前、このブログでシベリア少女鉄道の「ネタ」のパターンを細かく分析したことがある。 1・シリアスなドラマが後半…

チェン・ユーシェンの帰還〜『1秒先の彼女』(ネタバレなし)

休業期間が終わって、またぞろ忙しくなってきた(と、書き始めて知ったが『またぞろ』って漢字では『又候』って書くのだね。『またそうろう』の音変化)。 どうやら今月いっぱいは映画館に顔を出すのも難しい見通しだ。しかしチェン・ユーシェン(陳玉勲)の…

廉価版DVDで楽しむマルクス兄弟

先週、NHK-BSプレミアムで、マルクス兄弟の最高傑作として名高い、レオ・マッケリー監督『吾輩はカモである』(1933)が放送された。NHKの衛星放送でマルクス兄弟が放送されたのはこれが初ではなかろうか。画質はまずまず、数々のダジャレやジョークを表現す…

テリー・ジョーンズの死とテリー・ギリアムの新作〜『Hなえっちな変態SMクラブ』と『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』

公式サイト http://donquixote-movie.jp/ 先週は、モン

極楽ドサ回りも楽じゃない〜ローレル&ハーディと『僕たちのラストステージ』

https://www.youtube.com/watch?v=Y1nW7USM

映画『ムーン・ウォーカーズ』に足りなかったモノ

映画『ムーン・ウォーカーズ』予告編「『ムーン・ウォーカーズ』? ああ、マイケル・

シベリア少女鉄道の新作と本場のベケット演劇みたび

春が来て、このブロマガも開設から一周年を迎えることができました。 更新の間隔が

『オー!ラッキーマン』と『オー!ラッキーマルコム』、そして「謝らない男」

リンゼイ・アンダーソン監督の『ブリタニア・ホスピタル』(1982)が、8月22

無声喜劇のギャグ世界〜『<喜劇映画>を発明した男 帝王マック・セネット自らを語る』

『<喜劇映画>を発明した男〜帝王マック・セネット自らを語る』(訳・石野たき子 監

超虚構映画(?)の珍品〜『S.W.A.T vs デビル』

キミはこの春いちばんの話題作『S.W.A.Tvsデビル』を観たか?なに、まだ?

『あのっ先輩…ちょっとお話が……ダメ! だってこんなのって…迷惑ですよね?』というシベリア少女鉄道の新作

シベリア少女鉄道の新作『あの…先輩、ちょっとお話が……ダメ! だってこんなのっ