星虹堂通信

旧ブロマガ「スローリィ・スローステップの怠惰な冒険」の移転先です

追悼

「リアリティ」は写実に非ず

2022年も残りひと月となりました。 秋に入って以来、あちこちから立て続けに訃報が届いているわけですが、個人的に大きかったのは、10月7日、私が所属する制作会社の創業社長にして現会長である倉内均監督が亡くなったことです。なにしろ会社に第一報が届い…

私のゴダール体験

Jean-Luc Godard(1930〜2022) 始まりはレンタルビデオで観た黒沢清監督の『ドレミファ娘の血は騒ぐ』だった。すでに『外国映画ベスト150』などの本で「ジャン=リュック・ゴダール」という人名は知っていたものの、「ゴダール的なるもの」との出会いは黒沢…

特撮は爆発だ〜追悼・中野昭慶

先週の訃報ラッシュはすさまじいものがあり、ついには安倍元首相の暗殺という大ニュースまで飛び込んできた。が、その中でも個人的に思い入れが深いのは、特技監督の中野昭慶さんの訃報である。 じつは私が今の仕事を始めて最初に取材した人物こそ、中野監督…

映画史講義の思い出〜追悼・佐藤忠男

4月にスタートするレギュラー仕事の準備に入ったため、年始から忙殺されておりました。この間にも世間ではさまざまな出来事があったが、何はともあれ、ロシアによるウクライナ侵攻である。 21世紀の先進国首脳の中では、キャラの濃さと危険度において段違い…

キネ旬の「映画監督、キム・ギドクの死に寄せて」を読んで

個人的にもっとも好きなギドク作品『サマリア』(2004) 1月20日の夜、アメリ

即興の人〜私が目撃したショーケン

春になり、このブロマガも開設から5年目を迎えることとなりましたが、みなさんいか

追悼・安部ねり〜安部公房『(霊媒の話より)題未定』出版記念トークライブ報告(2013年2月20日)

安部ねり『安部公房伝』(新潮社) 安部公房の長女にして『安部公房伝』(新潮社)の