前回のブログから、はやくも2ヶ月あまりが経過しました。
みなさんいかがお過ごしでしょうか。
5月の終わりごろからぼちぼちと仕事を再開し、6月に入って2ヶ月ぶりに電車に乗って出勤、その後半から延期されていた仕事が本格的に再開決定となり、またたくまに目が回る忙しさとなっております。
まぁ、この間も東京の感染状況変化や都知事選などいろいろあった。言いたいことはたくさんあるが、ともあれいちばんの心配事は梅雨前線の被害と今後、そして全国の新型コロナウイルス感染者数の増加についてですね。なにしろ今月下旬にはいよいよ撮影週間を迎える身、またその直前に「緊急事態宣言」に対応するため延期決定などということになったら、どう処理するかそのシミュレーションも考えねばならず、やるべき対応策が増えるばかり。
そんな中、再開したブログの第1弾は、休業期間中に流行ったタグを使ってFacebookの方で紹介した記事をまとめたものをお送りします。
“7日間ブックカバーチャレンジ”とか“7days bookcover challenge”とかいう好きな本を紹介するアレ。普段はチェーンメール的な企画には乗ることはない、めんどうくさがりな私ですが、複数の人から誘われたのと、ヒマだったので書きました。
それとこの数年、仕事で書籍の物撮りなんてまったくやらなくなってしまったので、データを貼り付けて編集でデザインという安易な制作手法に慣れきってしまった自分に喝を入れるべく、カメラを取り出してせっせと撮影しました。しかし、これをやりだすと照明器具が欲しくなって困りますなぁ。
それでは7日間のブックガイド、始まります。
第1日
みなさんいかがお過ごしでしょうか。
5月の終わりごろからぼちぼちと仕事を再開し、6月に入って2ヶ月ぶりに電車に乗って出勤、その後半から延期されていた仕事が本格的に再開決定となり、またたくまに目が回る忙しさとなっております。
まぁ、この間も東京の感染状況変化や都知事選などいろいろあった。言いたいことはたくさんあるが、ともあれいちばんの心配事は梅雨前線の被害と今後、そして全国の新型コロナウイルス感染者数の増加についてですね。なにしろ今月下旬にはいよいよ撮影週間を迎える身、またその直前に「緊急事態宣言」に対応するため延期決定などということになったら、どう処理するかそのシミュレーションも考えねばならず、やるべき対応策が増えるばかり。
そんな中、再開したブログの第1弾は、休業期間中に流行ったタグを使ってFacebookの方で紹介した記事をまとめたものをお送りします。
“7日間ブックカバーチャレンジ”とか“7days bookcover challenge”とかいう好きな本を紹介するアレ。普段はチェーンメール的な企画には乗ることはない、めんどうくさがりな私ですが、複数の人から誘われたのと、ヒマだったので書きました。
それとこの数年、仕事で書籍の物撮りなんてまったくやらなくなってしまったので、データを貼り付けて編集でデザインという安易な制作手法に慣れきってしまった自分に喝を入れるべく、カメラを取り出してせっせと撮影しました。しかし、これをやりだすと照明器具が欲しくなって困りますなぁ。
それでは7日間のブックガイド、始まります。
第1日
中2の時に『世界の映画作家vol.26バスター・キートンと喜劇の黄金時代』を読んだのがきっかけで、「スラップスティック喜劇」という世界に興味を持ち、続けてこの『世界の喜劇人』新潮文庫版を読んだことで、その後の嗜好を決定づけられた気がします。
この本を片手に、お昼のロードショーや深夜の映画枠に放送される、マルクス兄弟やジェリー・ルイス、リチャード・レスターの映画をせっせとビデオ録画した日々を思い出します。
第2日
装丁はすべて真鍋博。
第3日
この本を片手に、お昼のロードショーや深夜の映画枠に放送される、マルクス兄弟やジェリー・ルイス、リチャード・レスターの映画をせっせとビデオ録画した日々を思い出します。
第2日
装丁はすべて真鍋博。
第3日
50年代〜60年代の半ばまで全盛を誇った大人向けナンセンス漫画が、70年代に入るや急速に衰退した理由はいろいろ考えられます。
・漫画=ストーリー物が一般化した
・子供と大人の読者の差がなくなった
・男性作家ばかりでお色気ネタや家族像などに視点の偏りがあった
時代は変われど横山隆一の『百馬鹿』と、この本にも収録された『人造首相』や『貧乏神』といったナンセンス短編の数々は、今読んでも鋭く人間の滑稽さをえぐっていると思います。
・漫画=ストーリー物が一般化した
・子供と大人の読者の差がなくなった
・男性作家ばかりでお色気ネタや家族像などに視点の偏りがあった
時代は変われど横山隆一の『百馬鹿』と、この本にも収録された『人造首相』や『貧乏神』といったナンセンス短編の数々は、今読んでも鋭く人間の滑稽さをえぐっていると思います。
第4日
本の中身は、前半が雑誌「ポジティフ」の批評家ミシェル・シマンの論文ですが、これはほとんど読んでない。目玉は後半、スタンリー・キューブリック本人への1972年、1976年、1980年、そして1987年(これは手紙で行った)の貴重なインタヴューが収録されているのです。そのほかに、美術監督ケン・アダムや撮影監督ジョン・オルコット、脚本担当マイケル・ハーなど、スタッフへのインタヴューも豊富。大判の美しいスチール写真も珍しいものが多く、食い入るように見たものです。
キューブリックの死後、2001年に『アイズ・ワイド・シャット』まで収録したさらなる増補版が登場、アメリカ取材の際に書店で見つけて買ってきました。それが前列の本です。スタッフやキャストのインタヴュー記事が増えてますね。
表紙のディレクターズ・チェアはマシュー・モディーンが撮影したものだとか。
第5日
アルベール・カミュ『反抗的人間』(新潮社・1958)
コロナ禍の中で『ペスト』がベストセラーになるなど、改めて注目されているカミュ。
『反抗的人間』というとなんだか難しそうだけど、原題は「むかつきを覚える人」って感じの意味だそうです。
『ペスト』が売れてる今こそ、新訳・復刊が望まれる一冊ですね。
第6日
第7日
第6日
「写真構成」を謳うだけあって、「毛だらけの多毛少女」とか「早老症で見た目90歳の少年」とか「顔が2つある双顔児」とか「頭が2つある双頭児」とか「頭の上に巨大な瘤ができた髄膜瘤の幼児」とかの写真が大量に掲載されています。もちろん目線・モザイクいっさいナシ。
「実際の病気に苦しむ人を“怪奇”などと紹介するのは許されるのだろうか?」という疑問を抱かないこともなかったですが、やはりこの見世物小屋感覚は刊行当時も問題とされたようで、抗議を受けて回収されることになった曰く付きの一冊だとか。
後に、安部公房の『密会』(1977)を読んだ時、「溶骨症の少女」や、その母親の「綿吹き病の女」という奇病キャラクターが登場するので、すぐにこの本を思い出しました。おそらく、安部公房もここからネタを拾ってきたのだろう、というのが私の読み。
後期の安部がテーマの投影体となるべきモチーフを探り当てるのに苦労していたことがうかがえます。
後期の安部がテーマの投影体となるべきモチーフを探り当てるのに苦労していたことがうかがえます。
第7日
ロック音楽のアルバム・ジャケットを、「作品の一部」を構成する芸術へと価値を高めたデザイナー集団「ヒプノシス」と、そのリーダーであるストーム・ソーガソンの作品から、ピンク・フロイドのアートワークを集めた作品集です。邦訳は出ておらず、パルコ・スペースPART3でやった「ストーム・ソーガソン展」で買った記憶があります。
表紙の「顔」はピンク・フロイド1994年のアルバム『対』(Division Bell)の一枚。